佐藤 公俊 / SATO kimitoshi

サウンドデザイナー・ミュージシャン / Sound Designer, Artist


振動マイクを用いたエクスペリメント・ミュージックやパフォーマンス、音の本質へと踏み込むコンセプチュアルなアート作品を制作する一方で、オープンリールデッキを改造し、楽器のように操る「Open Reel Ensemble」の元メンバーとしてトラックメイクの中心を担い、ISSEY MIYAKEなどのファッションショーや映像作品の音楽も手がけた。

またSountrive名義でDJとしても活動し、テクノとエスノを行き交うサウンドシャーマンとして都会の電子音から民族の舞踏までをミックスする。


多摩美術大学 美術学部 情報デザイン学科 情報芸術専攻 卒業
多摩美術大学大学院 美術研究科 デザイン専攻 修了

第14回文化庁メディア芸術祭
学生CGコンテスト インタラクティブ部門 優秀賞 受賞


mail: sountrive.2505@gmail.com


installation

Works : (in)violable

2017.07.28

inviolable_mini.jpg


 本来絵画というものは手を触れてはいけない対象であり、特に教会の宗教画においてはは近づいて鑑賞することもさせない圧力を作品自体が内包している。不可侵さがその作品を神聖たらしめ、神という不確定な存在に対して人は畏怖する。

その「不可侵性」により発生する神という不確定な存在は「時間」という概念に置き換えることが出来るのではないかと考えた。

(存在が不確定なもの / 不可侵性を内包している対象 = 神 = 時間)

不確定な存在、時間を時間芸術である「音」で以て表現する。

触れると振動で「音が存在している」ことがわかる。

しかし、触れることで音(=神聖さ)が崩れてしまう。

存在を確定するために侵犯しなくてはならないジレンマを表現。


振動素子を用いて鉄板を振動させ、その振動音をコンタクトマイクで拾う。

鉄板に触れると微細な振動を感知することが出来る。

3つの鉄板は「過去・現在・未来」を表現。

ギリシア神話において、現代を「鉄の時代」としている。

私達人類は「鉄の種族」と言われ、神への畏れを失っている。

3枚の鉄板は人間そのものである。

「時間の経過」というものを視覚的に表現するのと同時に、

いつか必ず朽ちてしまうもの、完全ではないもの=人間であることを暗喩している。

また錆による表面の変形によりそれぞれの振動の仕方が異なり、発生した音はさながら警鐘・サイレンのようであり、侵犯を嘆く慟哭の声なのである。

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